ブログ– category –
-
ベクトルはなぜgracemodeを買収したのか?SNSマーケティング強化の深層と今後の展望 (5000字分析)
2025年4月14日、PRサービス大手である株式会社ベクトル<6058>(以下、ベクトル)が、SNSマーケティング支援を手掛ける株式会社gracemode(以下、gracemode)の全株式を取得し、完全子会社化することを発表しました。取得価額は約15億円。このM&Aは... -
後継者不在問題の事業承継型「M&A」と解決策について
1.事業承継問題の深刻化 近年、日本経済の重要課題のひとつに「事業承継問題」があります。特に中小企業においては、経営者の高齢化と後継者不足が顕著になり、多くの企業が事業継続の岐路に立たされています。経済産業省中小企業庁によれば、後継者不... -
芝浦電子TOBの舞台裏:ミネベアミツミのホワイトナイト戦略と企業価値の真実
2025年4月、東証スタンダード市場に上場する芝浦電子株式会社(証券コード:6957)を巡るTOB(株式公開買付け)、“ホワイトナイト(白馬の騎士)”が注目を浴びています。 発端は、台湾の電子部品大手YAGEO Corporationによる「同意なき」敵対的TOBの提... -
「ZOZOによるLYSTの買収──海外EC戦略と高額M&Aに見る企業価値の捉え方」
ZOZOの英LYST買収に見る、M&A戦略と企業価値評価の本質 2025年4月、ファッションEC業界において注目すべきクロスボーダーM&Aが発表されました。株式会社ZOZO(東証プライム:3092)は、イギリス・ロンドンを拠点とするファッションECプラットフ... -
ニデック社による牧野フライス製作所のTOB:資本市場が突きつける問いとは
2025年、工作機械業界において注目すべきるM&Aが動き出しました。モーター世界最大手のひとつであるニデック株式会社(以下、ニデック)が、工作機械大手の牧野フライス製作所(以下、牧野フライス)に対し、TOB(株式公開買付)を開始したのです。 ... -
SHIFT社の事例に学ぶ、成約率1%の成功するM&Aと検討数の重要性
本日の朝刊にて、SHIFT株式会社のM&Aに関する取り組みが『日本経済新聞』で紹介されました。同社の2024年8月期におけるM&A実績は、年間約370社の検討に対し、成約はわずか4社。成約率はわずか1%という数字でした。この「1%」という数値に対し... -
グロース市場基準引き上げでM&A急増か? 上場廃止リスクと新たなエクジット戦略を徹底解説
2025年4月2日、東京証券取引所がグロース市場における上場維持基準の引き上げを検討中である旨が報じられました。NHKの報道によれば、スタートアップ企業やベンチャー企業が主に上場するグロース市場において、引き上げ後の基準を満たせない企業は上場廃止... -
京都銀行のM&A戦略と地方銀行の未来
1.京都銀行のM&Aアドバイザリー事業の独立とその背景 近年、地方銀行の経営環境は大きく変化しています。少子高齢化による事業承継の課題や、地域経済の縮小が進む中、地方銀行は従来の融資業務だけでなく、企業のM&A(合併・買収)を支援する新た... -
2025年Q1、M&A件数10%増!間近の買収トレンド
2025年第一四半期は、昨年比で約+10%というM&A件数の伸びを記録し、市場関係者の間では非常に活況を呈しています。日本経済新聞や各種ビジネス誌をはじめ、「M&A」のキーワードを見ない日はないほど注目度が高まっており、特に上場企業は株主か... -
日本M&Aセンター社・M&A総研社の株価変動から予測するM&A仲介市場の未来
2024年から2025年にかけて、日本M&Aセンター社(証券コード:2127)、M&A総研社(証券コード:9552)、ストライク社といった国内主要M&A仲介企業の株価は著しい下落を記録しました。これは業界全体が競争激化や、一部悪質な買い手(吸血型M&...